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第20回 『売上が上がる営業目的とは』


■スタートラインに立てる「営業目的」が必要である
前回コラムで、「わが社の営業の目的は、ノルマ達成、売上増加、利益増加、シェアー増加、マネーである」と言っている会社には今後の営業成績が良くなる”伸びしろ”が存在する可能性があるとお話ししました。
つまり間違った営業目的を掲げているために、その会社はまだ他社と競争する「スタートライン」にも立てていないということです。

■営業目的とは「お客様の問題解決」をすることである
スタートラインに立つ「営業の目的」とは、「お客様の問題解決をすること」なのです。
ここで「問題」とは、「現状」と「願っている状態(目標)」の「差」のことだと理解してください。

例えば、現在のどが渇いているお客様の「現状」と「願っている状態(目標)」は、
現状=「のどが渇いている」、願っている状態=「のどを潤したい」と言えます。
その問題を解決する手段の一つは、ペットボトルの水を120円で販売することです。お客様がその販売提案に同意すれば、お客様の問題解決ができて、営業側は120円の売り上げが得られます。

このように「問題解決」とは、お客様の「現状」と「願っている状態(目標)」を分析し、相手に問題解決手段を提案して同意してもらい、その問題解決策を採用(購入)してもらうことなのです。
「お客様の問題解決」ができてこそ、その結果報酬をいただき「ノルマ達成、売上増加、利益増加、シェアー増加」が達成できるわけです。

この営業目的を、経営者から全社員が納得し、企業組織や営業部門に周知徹底されてはじめて、売上を上げる競争のスタートラインに立ったことになります。

■「営業目的」は「企業目的」と同じ方向を向いている
P.F.ドラッガー氏は彼の著書で「利益は企業の目的ではない」、「企業の目的は社会への貢献である」と書いています。
営業は、企業目的を達成するためのものですから、企業目的と営業目的は同じ方向を向いていなければなりません。つまり営業は、お客様の問題解決をすることによって社会貢献をするのです。

■営業目的はモチベーションを高める
営業目的によって、営業担当者が会社の存在意義や営業の存在意義、そして自分の営業活動がどれだけ社会やお客様の役に立つことができるのかを知ることは、「営業という仕事を好きになる」原動力になります。

仕事は楽ではないですが、苦労も含めて好きにはなれます。「人間が良い仕事をしようと思ったならば、まずその仕事を好きになることだ」と心理学者のフレデリック・ハーズバーグ氏も言っています。イヤイヤ仕事をしても、良い成果が生まれないのは容易に想像できます。営業活動を好きになることが、モチベーション(やる気)を高め、良い成果を生む営業活動を生むことにつながります。

営業担当者に、「自分はお客様の問題解決者である」という自負が芽生えると、責任感も増し、営業活動に工夫を行うようにもなります。そして顧客満足度も向上してリピーターも増え、さらに売上が上がるのです。

■「お客様の問題解決」はキレイごと?
「営業目的はお客様の問題解決である」は、一見キレイごとにも見えます。
「まず会社の継続が大切なのです!」
「毎日のノルマや営業会議でそんなキレイごとを言っている暇はない!」
「しょせんお客様向けの言葉でしょ!」
「社長が、『わが社の目的はマネーだ』と言っているので仕方ない」
と思う読者もいらっしゃるかもしれません。

もちろん企業は、儲けることや継続することが大切です。しかしそれは社内「目標」であって、社内外に伝える「営業目的」ではないのです。

■キレイごとではなく「営業戦略」である
確かに、「お客様の問題解決」とは、汎用的で原理原則的な言い方です。
実際には自社がターゲットとする、または得意とする「お客様の問題解決」を明文化しなくてはいけません。
「お客様」も「問題解決」も自社向けの具体的な言葉にすれば、お客様にも営業担当者にも、もっと分かりやすくなりますし、企業や人材の存在意義や、営業の理由を明確にすることにもなります。

つまり、自社の「お客様」は誰なのか、自社の「問題解決」とは何かを考えることは、営業戦略/マーケティング戦略をすることなのです。反対に「お客様の問題解決」がキレイごとにしか見えないのであれば、営業戦略/マーケティング戦略があなたの会社には存在しないということです。言い換えれば、行き当たりばったり営業、数打ちゃ当たる営業 なのです。今時そのような営業で、市場(マーケット)で成功するはずがありません。

またお客様の立場からすれば、「儲けること」に主眼を置いた営業目的を振りかざされても、お客様は自分の立場や問題に関心を持ってもらっていないと考えますから、そもそもそんな会社からモノやサービスを買おうとは思わない。
お客様の前だけで「お客様の問題解決をします」と言っても、嘘はすぐにバレてしまうでしょう。

■「お客様の問題解決」を自社向けにブラッシュアップしよう
お客様向けの言葉であるとか、キレイごととは思わず、あらためて自社の「お客様」と「問題解決」を明確にしてみてください。そうすれば、お客様のニーズと立場を考えた、企業目的が達成できる「営業目的」、つまり自社の方向性としての営業戦略/マーケティング戦略ができあがるでしょう。

たとえば、清掃会社ならば、「わが社の営業目的は、オフィスで働く人々が快適に仕事ができるように、オフィスビル清掃の問題を解決することです」とか、自動車部品会社なら、「わが社の営業目的は、ドライバーが安全で快適なドライビングができる車の部品の問題を解決することです」と言い表すことができます。

次回コラムでは、このような売上を上げるための営業目的のブラッシュアップについてご紹介します。

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