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第23回 『話力より質問力と傾聴力』


私がコンサルティング会社で営業活動をしていた最初の頃、同行した先輩に『今日の訪問時、まだ話しすぎだよ』と指摘されました。知っていることや勉強したことを相手に伝えたい、分かってもらいたいという気持ちが先走り、営業である自分がお客様よりもたくさん話してしまうわけです。

一般的にダメな営業になればなるほど、営業が話すばかりで、最悪の場合はお客様の問題点/改善点を営業が一方的に指摘します。つまりお客様を言いくるめようとする訳です。

営業活動で重要なのは、お客様の現状や目標をお聴きすることです。それによってお客様と共同で、現状と目標の差を合意するのです。お客様の現状や目標をお聴きしないで、またお客様と問題の合意をしないで、的を射た納得感のある提案などできるはずがありません。

もちろん営業はその道のプロですから、お客様に聴くまでもなく、現状/目標/問題が分かっている場合もあるでしょう。
だからといって、営業のほうから問題点を指摘するのは、相手の立場になって考えればお節介であり押し付けになる可能性が高い。またお客様自身が問題に気づく(自分で話す)ことによって、問題解決意欲が高まりその後の提案に納得感が増します。

緊急時以外は営業側から指摘することは避けるべきだと考えています。またお客様からお聴きする情報はビジネスの上で、自分の成長の上でとても重要なのは言うまでもありません。

交渉についても同じです。交渉するためには相手が考える利害やWinを的確に把握しなければなりません。自分の主張だけをまくし立てても有効な交渉などできないのです。サービス応対も同じです。応対相手の意図していることを理解せず、相手の言葉尻や感情だけで相手の気持ちを理解した気になってしまうと的確・有効な応対アイデアや対策など出てきません。

話をするだけでは何も情報は得られません。また単に待っていても相手は情報を話してはくれません。そこで相手に話してくれることを促す質問が重要なのです。

ビジネスで大切なのは『話力(話す力)』よりも『質問力』『傾聴力』なのです。

聴き出すことは、話すことよりも難しい。
質問力を発揮するためには多くのスキル・考え方・心構えが必要になります。
単純に計画性も無く尋ねれば(訊けば)良いのではありません。
また質問をした以上は、聴く能力”傾聴のスキル”も重要です。

私自身も、講師(インストラクション)を行う時、話すだけではなく質問することも大切にしています。
参加者の方々に答えを求める質問もあるのですが、あえて答えを求めない『こんな経験は無かったでしょうか?』『そんな時、どう思いますか?』というような質問もします。これらの質問には、参加者の脳を刺激する(良い緊張感を高める)効果と、経験を棚卸する”気づきのキッカケ”となる効果があります。講師が『こんな経験があったはずです。』『そんな時はこう思うはずです。』と説得させようとする話法だけでは参加者の皆さんに納得感がわかないのです。
研修に参加されて、『そのような経験はありますか?』。


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