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第14回 『答えは相手の中にある(チガイ≠マチガイ)』

あるお客様宛のレターの表題を見て、上司が「どうしてこういう表題なの?」と聞きました。部下は「お客様の部下の方が、もしこのレターを見てしまっても誤解されないようにと考えてこう書きました」と答えました。上司は笑って、「なるほどOK。それで送っておいてちょうだい」と部下に指示しました。 もし上司が、「どうしてこういう表題なの。こう直してちょうだい」と言ってしまった場合、部下はどうしていたでしょう。従順に「わかりました」と従うか、もしくは建設的な討論が始まっていたかもしれません。 後者の場合は別として、従順な態度で部下が引き下がってしまった場合、部下がせっかく頭をひねって考えたプロセスを完全にムダにしてしまうことになります。 このようなことが続くと、部下のほうは最初から「どう書けばよろしいでしょうか」と指示待ちになるかもしれません。 もちろん部下の答えが的を外していることもありえます。 しかし、まず相手に聞いてみてはいかがでしょうか。 どうしてそうするのか、なぜそう考えたのか。ちがったアイデアや独創的なモノがもしかしたら存在するかもしれません。 極論を言えば、自分の考えとの「チガイ」を「マチガイ」と即断してはいけないわけです。 これは上司と部下の人事育成という問題に限らず、人間関係の問題でもあります。 例えば、夫婦や恋人同士や親子でも、相手の中に存在するモノを確認してみることは重要ではないでしょうか。そこに素晴しい答えが隠れているかもしれません。 しかし相手に聞いてみる上記のような場合、注意点があります。 上司が「どうしてこういう表題なの?」部下は「こうこうしかじかです」上司がすかさず、「何が言いたいのか全く分からないよ」とか「だから?何?」とか。”聞くフリ”だけで、最初から”聞く気がない”というか、相手を”試している”という言動は逆効果になってしまいます。 私はあなたより賢い/偉いという思いが言動に表れてしまい、指示命令する前のイヤミなフェイントにしか過ぎなくなります。これではせっかくの聞いた手間も無駄になり、逆効果を生みかねません。それ以上の弊害も生む可能性があります。 人は時間効率の面から、また相手の成長を諦めて、聞くよりも指示命令することを優先する場合があります。また地位や権力の力を使ってカタをつけてしまう場合もあります。私も人のことは言えません。 討論してる暇があったら、こっちの意見を通してしまったほうが手っ取り早いと思うことがしばしばです。 しかし組織において、常に一握りの人が指示命令しているようでは、その他の人々が育ちません。相手に「成長することをやめなさい」と言っているようなものです。 その結果、組織能力(パフォーマンス)がアップせず、組織の活性度も下がってしまいます。 一握りの人々が永遠にそのポストについているのなら話は別ですが、現実的にそのようなことはありえませんし。 もちろん上意下達的な指示命令系統で成功している企業組織はたくさんあります。 大切なのはケースバイケースということです。 常に質問/リーダーシップ・コミュニケーションの手段が育成に100%役立つとも限らないのは事実です。 リーダーシップ研修、コミュニケーション研修、職場活性化コンサルティング等々の中でお話ししたり討論したりする内容なのですが、人材育成のスキルとしてご紹介しました。 答えは相手の中にあるかもしれない。 「チガイ」は「マチガイ」ではない。  

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