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第13回 『話し方のヒント』

2014.5.7

今日は話し方のスキルについて、私の「プレゼンテーション研修」「ファシリテーション研修」の内容を元に、簡単にできることをご紹介します。書いてあることは当然のことなのですが、実行するのは案外難しい。私自身もまだまだ修行の身ですが、ご参考にしてみてください。

第一に『話し上手は聴き上手』ということです。
ちょっと話がそれますが、私が先輩と営業同行した際によく言われました。「今日は話しすぎだよ」って。
いかにお客様にお話していただけるかが営業としての役割(実力)だということです。どれだけ聴いたかで、的を射た提案・情報をお客様にお話しできます。
インストラクション/プレゼンテーション中に質問されたことや、聞き手の要望(特に態度)を無視して、マイペースで話を進めてしまうというのは言語道断です。話すほうに余裕のない場合や、原稿以外の理解がない場合に起こってしまうことですが、聞くほうは話の内容に関わらず苦痛になってきます(時によっては話し手を憎みはじめます)。拒絶モードに入ってしまうのです。
聴くというのは、言葉だけではなくて受け手の態度も見るということです。相手の気持ちが分かると、こちらの気持ちも伝わりやすくなります。相手の気持ちを知ってどういう対応をするかが、プロのインストラクター/プレゼンターの腕の見せ所なのです。

第二に『目的・進め方・メリットを話の最初に入れる』ということです。
明確に入れてもかまいませんし、何気なく入れてもかまいません。
上司から次のように言われました。「話し上手な人は、”目的・進め方・メリット”の3要素が必ず入っている。結婚披露宴でふと聞いてしまう人っているだろう。3要素が入ってるんだよ。聞くと得しますよって、何気なく言ってるんだよね」「それから、今後は会議開催案内にはその3つを必ず書くように。書いてない場合は、僕はその会議に出席しないから」と。見事なOJTであります(会議開催案内にメリットを書くのは大変です)。この3要素は3Pともいいます(パーパス、プロセス、ペイオフ)。

第三に『自分が理解してから話す』ということです。
反対に、理解していないことはその場で知ったフリして話さない方が無難とも言えます。また理解しないで丸暗記しても、相手には上手に内容が伝わりません。自分自身にも自信がないものですから、余計に話が分かりにくくなってしまいます。よって聴き上手にもなれません。
インストラクター/プレゼンターは、自分が行うセミナーが盛況になっている場面を頭に浮かべてから臨めと言われました。スポーツ選手などがよく話す一種のイメージトレーニングですが、話の「内容理解」がなければいくらイメージトレーニングしても意味がありません。

これは蛇足ですが、話をしているときに、もし自信がなくなってきた場合、ウンウンと熱心に聴いてくださっている方を意識(チラチラ見る)して話をすると、気が落ち着き自信が蘇ってきます。眠っている人に気をとられてはどんどん落ち込んでしまいますから。ただし、これは最終兵器です…。眠る人がないようにすることが重要なのは言うまでもありません。

さて話の上手な人は、声が大きくてハキハキしている人とは限りません。また雑学が豊かな人とも限りません。例えば、ボソボソと話される方にも分かりやすい話し手の人がいらっしゃいます。インストラクターやプレゼンターは、訓練さえすれば、一部のスペシャリストしかなれない職業ではありません。そこで、長い期間の人生経験・社会経験・ビジネス経験を積まれた方々に、その能力と経験を生かした社内インストラクターや社内相談者になってほしいと思います(もちろん社内だけとは限りません)。聴く姿勢と内容理解が優れていると、分かりやすい話をしていただけます。微力かもしれませんが、そのためのお手伝いもしていきたいと思います。

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