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第22回 『傾聴と共感』

2014.10.14

傾聴とは「心を傾けて聴く」ことです。相手の言いたいことをじっくりと、丁寧に聴くことです。
しかし当たり前すぎてどうもピンと来ない。
「うんうん」「なるほど」と言う、相手の言ったことを確認するために言い返してみる、うなづいたりメモを取ったりする、そのようなことが傾聴のスキルを発揮するための代表的な言動とされています。

しかし相手の言うことなど聴きもしないで「うんうん、なるほど」と”テクニック”に依存すれば良いのではありません。当然ですが、テクニックだけでは傾聴とはいえません。テクニックによる傾聴のフリをしている人は、次のようなことを考えているはずです。

1)相手の言っていることとは無関係なこと
2)相手が言い終わった後に、自分が何を言うか

つまり相手の言いたいことを理解しようとは思っていないハズです。
大抵このような”フリ”は相手にばれてしまいます(なんだ、結局私の話は聴いてくれていなかったのか)。
こうなると、その人も相手の話を傾聴することなどできません(しません)。
結局、お互いが自分の言いたいことばかりを話してしまう、「相手を理解しない連鎖」が続いてしまうことになります。

共感とは「相手の気持ちを理解する」ことです。
これも当たり前すぎてピンと来ないかもしれません。
傾聴のポーズを取り、同情するような言葉を相手に伝えれば共感したことになると勘違いしている人もいるでしょう。
それは言動テクニックだけの話です。
共感とはテクニックだけではなく、自分を相手の立場に置き換える、相手の立場になって考えてみることが重要なのです。

例えば、池で溺れている人を見つけたとしましょう。
共感するとは、池で溺れている人の気持ちになって考えることです。
もし自分が溺れているとしたら、どんな気持ちで、どんなことを考えるだろう、と真剣に考えることです。助けてほしい、何かつかまるものが欲しいと思っているはずだ。そうだ岸にある浮き輪を投げてあげよう。このように自分を相手の立場に置き換え、相手の気持ちと考えを考察することが共感なのです。

共感した結果、相手の考えていることを(質問によって)確認したり、解決策を示すことまで発展できるのです。
何も生まない共感は無意味です。

あ!溺れている人がいる。かわいそうだ。僕も溺れてあげよう!(ドボン)。
これは共感ではなく単なる同情です。

傾聴と共感のスキルは、弊社でもコミュニケーションスキル・営業スキル・交渉スキル・サービス応対スキルなど多くの研修で事例や例え話を交えて紹介します。このような、ごく当たり前だと思われるスキルも、より深く理解して(気付いて)いただき、人材のパフォーマンス向上のお役に立てれば幸いです。

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