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第27回 『君は何がやりたいの?と言われた時…』

2015.2.9

キャリアプランという言葉をよく聞きます。10年以上前から言われているキャリアとは、”仕事の実績”という意味ではなく、仕事と家庭とプライベートを対象とした”生き様”という広い概念です。(一般的に”死に様”と言う言葉はあっても、”生き様”という言葉はないようですが、流行ということでご容赦ください。)
企業の人事ローテーションでも、会社が一方的にその人のキャリアを決めるような上意下達の最適配置だけではなく、社員のフリーエージェント制度とも言うのでしょうか、社員自らが自分の行きたい部門や職種を宣言する(自分のキャリアを自分で設計する)ことによる再配置ローテーション・システムを用いているところもあるようです。

自立的&自己責任を持って、自分のキャリアプランを考えるというのは、なかなか難しい。主体的で自立的であるということは、簡単なようですごく難しいのです。自分で自分のキャリアプランを考えるのが苦手な人を、単純に”オチコボレ””依存症”と言ってしまって良いのだろうかと常に自問自答しています。なぜなら、私自身も自分のキャリアを簡単に描けませんでしたし、描け描けと言われて、「そんなに私を追い込まないでよ」っていう思いもあったからです。

みなさんにシンプルな質問があります。「君は何がやりたいの?」。この問いにどれだけの人が答えられるのでしょうか。自分は何がしたいんだろうか・・・。今学生の人も、今働いている人もなかなか明確に答えられないのではないでしょうか。そもそもそんなことどうでもいいジャンと言う人もいるかもしれません。常に考えている人もいるとは思います。問題は気持ちではなく、どちらかというと行動力なのですが。

もう何年も前の話ですが、私も「小前君は何がやりたいの?」と人事担当者に聞かれたことがあります。考えてみれば、いわきという場所で働きたかったのであって、何がしたいのかということは希薄だった。勿論漠然とやりたいことはありましたが、それを実現する具体的な行動が私自身できていなかった。私が言葉に詰まっている時、「このままだと居場所はないよ・・・」という人事担当者の言葉に全身の血の気が引いた思い出があります。

私はバブル経済の中で自分のキャリアプランを作ることに疎くなっていた、必要性を感じていなかった。そして自分の自立性の無さ、キャリアプランニングに対する無能さにハッとしました。会社に頼りすぎて、言われたことに付加価値をつけて正確に効率よくこなすことだけに働き甲斐と評価を感じていたのだと。これまでは優等生的な人材だったけれども、これからの組織では劣等生だと痛感しました。

主体的で自立的な組織や人材の重要性をコラム等で説きながら、自分自身はどうなんだと常に考えていました。今は独立して自分のキャリアプランを考えてはいますが、そんな自分に成長するのに、社会人になってから数十年年もかかってしまったのです。現在では高校生にもキャリアプランの重要性が求められているようです。就職することだけが選択肢でなくなった(就職先が無いのも原因)今日、高校生の頃から自分のキャリアと可能性について前向きに考えないといけないのです。

それまで組織に依存し、運に依存し、他人に依存していた自分がいました。コラムでは毎度分かったようなことを書いてはいますが、今回は私の裏の正直な気持ちをオープンにしてみました。世の中は変化とスピード、そして情報。自分ではどうしようもできない出来事(市場動向など)で自分自身を見失ってほしくありません。また自信をなくしてほしくないなと思います。私自身も動向や情報だけに振り回されないようにしたいと考えています。ただ何らかの努力は必要だと思います。

平凡という言葉と非凡という言葉があります。人間はすべてユニーク、つまり個性や長所と短所を持っています。平凡な人なんていないのでは。みんな何らかの非凡性を持っているはずです。そんな自分に気がついて、自分なりの素敵なキャリアプランを作ってもらいたいと思います。

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