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第17回 『異見に感謝』

2014.7.1

変化に対応しなさい、柔軟性を持ちなさいなどと言われて多くの時間が経っています。
幹部や管理者が朝礼で「変化に柔軟に対応できる人材になってほしい」と社員に訓示をしたとしても、具体的(計測可能/観察可能)な言動が理解できなければ、社員は(お決まりのセリフだ・・・)と思っているだけかもしれません。

変化に対応する具体的な言動の一つとして、”異見”(=異なる意見)を傾聴し、自分が持っていなかった異見に”感謝”することが重要です。実際に市場/世間はすごい速さで変化しています。今日の正論が明日の正論とは限らない、だからこそ”異見”は重要だと思うのです。

人間は”異見”と遭遇したときどのような反応を示すでしょう。人間は批判されたり注意されたり、自分と異なる意見を言われた時、正直いってあまり良い気持ちがしません。通常人間は”異見”に対して自己防衛的な言動を取りがちです。

自己防衛的な言動は人間として当然のことですが、変化に対応する上では問題です。自己防衛は、敵対と撤収の両極な言動として表れます。怒る人もいれば凹む人もいる。「あなたの意見(存在)は検討に値しない」と無視をする人もいれば、逆に「自分の意見(存在)は検討に値しないのだ」と自信を喪失して黙り込む人もいます。このような自己防衛が日常のビジネスパターンになっている人は、変化に対応できない人だと言えます。自分を絶対に変えたくない/間違っていないと言っているのですから。

心を傾けて聴く(傾聴)のスキルは変化に対応する大きな言動です。しかしもう一度自分や自分の組織を高いところから見てみませんか?傾聴している”フリ”(うなずく/メモを取るなどの表面的ウソッポイ言動)だけで、自己防衛的言動が自分や組織を支配していないでしょうか?

人からの批判や注意や異なる意見に対して、前向きに受け止めて心から感謝する言動に満ちているでしょうか。もちろん異見に対して安易に”同意”する必要はありません。ただ、立場や権力や理性的とは思えない本能的姿で、自己防衛してしまっては、変化に対応などできません。

ワンマンやカリスマと言われる人々でも、成功者は、異なる意見に感謝し自己防衛的な言動は取っていないものです。良いワンマンやカリスマとは結果であって、過程ではないのです。

変化に対応する具体的言動は、異なる意見に”感謝”することだと思います。コミュニケーションを活性化する言動(コミュニケーションヘルパー)や、モチベーションアップ言動、エンパワーメント、コーチング・・・全ての言動は傾聴と異見への感謝の具体的言動であると思います。

感謝してから意見すれば(反論すれば)、お互いに利益ある変化に対応できる討論ができるのだと思います。感謝している人の言動(態度やモノの言い方)は、感謝しない人とは全く異なっているはずです。そのような人は、変化に対応できる人と言えると思います。

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