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第19回 『営業目的で売上が上がる』


■貴社の営業目的は何ですか
「売上がなかなか上がらないけれども、良い方法はないだろうか」とお悩みの皆さんに「営業の目的は何でしょう?」と 問いかけてみるとします。
もし、経営者やマネージャーや営業担当者が、「わが社の営業の目的は、ノルマ達成、売上増加、利益増加、シェアー増加、マネーである」
と答えたとしたら、その組織には今後の営業成績がかなり良くなる”伸びしろ”が存在する可能性があります。

■間違った営業目的の事例
ある時、私が車で家に帰ってきた際に、営業担当者らしき若者が声をかけてきました。彼は、車から降りてきた私に丁寧にお辞儀をして、丁寧な話し方でこう言いました。第一印象はとても爽やかな若者でした。

「営業ではないのですが、ご挨拶させていただきたいのですが」
「(挨拶は営業の一環だと思うけど)」と心の中で思いつつも、私も営業活動はしますし、特に各家を訪問する飛び込み営業の大変さは本当に理解していますので、快く名刺の交換に応じました。

「それじゃ…」と家に入ろうとすると、彼は何か私に話したいようです。モジモジしている彼を見て、私はこう尋ねました。
「今日の訪問の目的はなんでしょうか?」

すると、彼はこう答えたのです。

「上司に行って来いと言われましたので…」

私は心の中で悲しくなりました。この会社は信頼できないな、とも思いました。
「それじゃ、今日はちゃんとここに来たから、これで良いですね」
と言って家に入ってしまいました。もちろん名刺はそのままゴミ箱へ…。

■営業目的は「上司の命令に従うこと」?
この営業担当者の場合、営業目的は「上司の命令に従うこと」でした。
上司の指示命令は「ノルマ達成」「売上確保」「利益を上げろ」「マネー」などであったことは容易に想像できます。
お客様は、このような営業担当者から、会社や経営者がどのような営業目的を持っているのか(誤解も含めて)理解するでしょう。

お客様は、このような営業目的を持っている営業担当者から、モノやサービスを買おうと思うでしょうか。
また、上司の命令に忠実に従う営業担当者に感動したり、その会社を良い会社だと信頼したりできるでしょうか。
せっかく優れたモノやサービスであっても売れる確率は激減です。お客様は、このような営業目的を持っている会社や営業担当者から、モノやサービスを購入しようとは思わないのです。

■正しい営業目的を伝えないと信頼関係は築けない
何が悪かったのでしょう。皆さんはお気付きだと思います。
まず、営業担当者が「正しい営業の目的」をお客様に伝えていないことです。
彼が私に伝えたのは、営業の目的ではなく、彼の会社の目標です。いや、彼の都合と彼の会社の都合です。
私は彼の会社の目標や都合には無関心ですし、彼の会社がどうなろうと興味も関心もありません。そんな私に彼の会社の目標や都合を言われても困りますし、その会社と付き合いたいとは思いません。
この例では、営業活動で一番大切な要素である、「信頼関係」が全く築けていないのです。信頼関係どころか、会社に対する不信感しか感じません。

■営業目的は社内の目標や都合ではない!
また、先ほどの営業担当者自身が「正しい営業の目的」を理解していない可能性もあります。
彼は会社から営業について教育されていない、もしくは正しくマネジメントされていない可能性が高い。
彼は、たぶん上司から「行って来い!」と言われているだけなのでしょう。さらに上司は次のような単純な教育をしたのかもしれません。教育というよりも、単なる「誰でも言える命令」でしかありませんが。
「営業の目的は、ノルマ達成、売り上げ増加、利益増加、シェアー増加、マネーだよ!」
「営業の評価基準は、訪問件数、移動距離、配布名刺の数、靴底の減り具合、そして気合だからな!」

もちろんこれらも「営業の評価基準」や「数値目標」として大切な要素ですが、この要素だけが独り歩きして、「これこそが営業の目的だ」と営業担当者が理解してしまっているかもしれません。

結果的に、お客様から信頼されない&売れない営業担当者を、経営者やマネージャー自身が汗だくで育てているのです。
営業担当者自身も、成果が上がらず、モチベーションがダウンし、ストレスだけが溜まります。
こうなると営業部門の”売れないスパイラル”が始まってしまいます。

つまり売上は、経営者が考える営業目的そのものと、組織での理解度、そして組織でのマネジメントや人材育成に大きく影響を受けるのです。

■戦う前に勝負は決まっている
では、会社が「正しい営業目的」を設定し、営業担当者がそれを理解して営業活動をすれば、売上が上がるのでしょうか?
もちろん、営業の目的”だけ”で売上が良くなるわけではありません。
しかし、経営者や人材全員が、営業の目的を正しく理解しなければけっして売上は上がりません。

変化が激しく、不況だデフレだとビジネスが難しい今だからこそ、他社との差別化が必要です。正しい営業の目的が浸透していない組織は、営業活動する前に、既に正しい営業目的が浸透している競合他社やお客様からマイナス方向に差別化つまり”排除”されてしまいます。
つまり、何もしないうちから負けてしまっているのです。
まずは差別化が始められるゼロベースに持っていかなくてはいけません。

■まずは営業目的の基本に戻ろう
「じゃあ、正しい営業目的っていったい何なの?」
というところで、次回は「営業の目的」について記述します。

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